2013年6月1日土曜日

生花 芍薬 花配り分解図(あくまでも個人的な方法です) 11番




前回、京都から帰って、、 とってもとっても落ち込んだというのに。
久々のお稽古はお生花でした。

・・・芍薬一種で。

「芍薬という花を考えれば、この体は少し低いし、前あしらいも少し低いよね?」
という事でした。
サイズだけみれば、3分の1だけれど、花の性には合わないという事です。
誤魔化せないお生花は、とても緊張します・・はぁ~




自分自身の反省を踏まえ、見直しも含め、私の先生の方法を紹介します。
タイトルにも書きましたが、、あくまで個人的な方法です。
これが全てではないですし、方法はいろいろとあると思います。
こんな方法もあるんだな~ 程度にしておいて下さいねっ(+_+)



木取りという方法で、寸法を決めます。

利き手の反対の手で、親指と人差し指の間を花配りのV字と見立てます。
私は右利きなので、ここは左手で。

花配りに入っている状態と見立ててます。





真の長さを決めたら、3分の1、3分の2のポジションに、副と体を配置します。

1本ずつ掴んでいくのですが、ここで真の長さがぶれない事が最大のポイント。
もう少し上かな~、下かな~と右手でつっこんでみたり引っ張ってみたりするのですが、
左手は緩めても離してはいけません!



カメラの焦点距離がこんな状態なので、ちょっと角度を変えます。
あくまでも、左手は花配りの位置なので、下げたり寝かしたりしないでバランスを見て下さい。



真副体が入れば、この3本のバランスは変えません。左手の位置もずらしません。
間・間にあしらいを入れます。
真と副の中間に真の後ろあしらいの高さを、副と体の中間に真の前あしらいの高さを決めます。
さっと手の間に挟み込んだら、しっかり持ちます。


角度変えます。



今回は5本なので、ここまでです。
もっと増える場合にも、間間を取って、譲り合って、高さがかぶらないように配置します。
(副のあしらいは副より低く入るので、真の前あしらいは副より高くなってゆきます よね)

7本、9本と増えていくと、利き手じゃない手で、真っ直ぐ構えるのは結構つらい・・

でも、先生は、「菊の7本ぐらいしっかり持ちなさい!」と、よくおっしゃいました。(最初は菊ばかり)
「ふらふらしてたら、バランスとれないでしょ?」と。

スパルタです。
でも、そんな先生が大好きです(*^_^*)

剣山の時でも、これであらかじめ寸法を見ておくと便利です。特に本数が多い場合には。


花配りから底までの長さを測り、その長さに合わせて一気に切ります。
握って、手のひらに指一本分プラスが私の寸胴の寸法です。

お稽古に来る花材はだいたい毎年ローテ。
この花配りをほぼ付けっぱなし。毎回変えてません。


順番を間違えないように、利き手側に並べておきます。

体の花から順に生けます。

利き手の反対側の手の腹を寸胴の手前のフチにかけ、中指一本で花を引き寄せるように立てます。
手の腹をかけておくのがポイント。そして、指一本なのは、最後が枝一本で留めるからです。

体の花がぐったりしない程度に、
だけど、自由気ままにしてもらうと止まらないので、ぎりぎりの力加減にちょこっと指の力を加えて。
一本加える毎に、ぎぎっと引き締めながら順番に立てます。




せめ木の長さを決めたら、プラス1・2mmで切ります。(花材にもよりますが)
切る時に、筒の外へはさみで挟んだまま引っ張り出して切ります。
はさみと中の銅板の保護の為です。 というか、、私が狭い所で上手く切れないだけです。
まだ、利き手反対の中指は仕事してます。


利き手の親指で、自分の方へ引き下げるように留めます。
ここで利き手反対の中指は役目を終えます。

でも左手全体は一気に離さずに、ゆっくり離します。







さてさて、この寸胴。
長らく愛用しているのですが、先日の京都でのお生花の時に先生にお尋ねしました。

「この寸胴は正しい花器ですか?」


・お稽古には使ってもいいけれど、池坊は色の寸胴は使わない。
・胴囲が大きすぎる。


とのことでした。



入門したての頃に、先生経由で購入いただいたのです。
同じような頃に買われた先輩も、先生のお稽古場にも。同時期に二重切を買われた方も黒。

最近になって、池坊の花器と違うんじゃないか疑惑が上がってきたわけです。 笑




買いなおそうか、でも愛着あるし、で揺れてるのです。。



余談ですが・・・
木取りの際、手をぐっと握ってみて、おかしなクセのあるものは避けた方が無難です。
決して力で屈服できる相手ではありません。





4 件のコメント:

  1. 素敵な色の寸胴ですね。
    買いなおすというより、これはこれで使いたいですね。

    丁寧に解説していただいき有難うございました。
    左手でしっかり握り、真の高さはぶれないこと、口では簡単に言えますが、難しいですね。きちんと先生が教えてくださって羨ましいです。

    実際に生けるときに参考にしながら生けてみたいと思います!

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    1. どうお稽古を受けたいか?と最初に聞かれまして・・
      当時は「嫁入り前に大急ぎで!」といったオーダーもあるからと(笑)
      時代!?田舎!?
      剣山->配りはやりにくいけれど、配り->剣山はいつでも行ける、って仰ったので配りを選択した次第デス。
      いつでも行けるかもしれないけれど、配り=剣山とゆかない所が何ともはぁ~

      よく、力入れすぎて体の花をくたくたにしてました(#^.^#)

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  2. 細かい解説ありがとうございました!
    まだ、配りを使ったいけ方がまったく分からず、お稽古でもしたことないし・・・。

    こないだ中研から帰ってきて、自分でハランを買い花配りでいけてみましたが、やはりうまくいかずイリイリしてやめました(ーー;)
    ハランはバケツに入ったままです(..;)
    この写真+解説つきの投稿をみて、すごく勉強になりました!明日もう一度チャレンジしてみようという気になりました(T_T)ウルウル。

    この投稿された方に感謝します。

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    1. 配りでお生花は、そんなに重視されてないのかなぁ?
      意外とあっさりされてましたね。
      放置プレイ!?

      ハランの時は、、配りを替えました(笑) 2本の隙間の狭いのに。
      やっぱり軸が細いものには、切り落とした軸を何本かダミーに使って、
      隙間を埋めたりしています。

      木取りまでに、何をどこに使おうか吟味する事が大事と言われます。
      剣山の時はどちらかと言えば顔重視。
      配りの時は、スタイルを見てますかね~

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